ただ運動をすればいいのではなく、運動の効果を出していくためには、トレーニングの原理と原則が大切になっていきます。
スポーツ選手やトレーニングをされている方は、このことを知っておきましょう。
効率よくトレーニングをおこない、スポーツ能力向上や身体の機能向上、怪我の予防にもなっていきます。
■トレーニングの原理■
●過負荷の原理(オーバーロードの原理)
身体に一定以上の運動負荷を与えることで身体の機能が向上するという原理です。
いつもと同じ(日常の活動)では効果が出ないということです。
身体の状態に合わせて少しずつ負荷(回数・強度・時間など)を大きくして運動をすることが大切になります。
●可逆性の原理
運動をやめてしまうと、身体は徐々に元に戻ってしまうという原理です。
運動の期間が短ければ、それだけ早く元に戻っていってしまいます。
せっかくトレーニングや練習をしてきたのに元に戻ってしまうのは嫌ですね。
元に戻らないようにするには継続してトレーニングをしていかないといけません。
●特異性の原理
トレーニングによって得られる効果は、刺激した内容(各筋肉、スピードや持久力要素、動作など)にだけ反応して身体に現れるという原理です。
例えば、上り坂で走る練習をした場合は身体に上りの効果が現れ、下り坂で走る練習をした場合は身体に下りの効果が現れます。
何を目的としてトレーニングをするのかが大切です。
■トレーニングの原則■
●漸増性の原則
トレーニングの効果を出すためには、トレーニングの量や回数、セット数、強度を次第に強くしていくことでトレーニングの効果を高めていきます。
ずっと同じでは効果を上げていくことができません。
最初から高い負荷でトレーニングをするのではなく、自分の身体に合わせて負荷を少しずつ上げていきましょう。
●意識性の原則
トレーニングをするときに、その目的を理解して取り組むことが大切です。
身体のどの部分を動かしているのか、やってみてどんな感じがするのか、どんな意識でトレーニングをするのか、
ただトレーニングをしないようにしましょう。
意識が変わるとトレーニングの効果が大きくなります。
●全面性の原則
トレーニングをするときは、全身バランスよくすることです。
ずっと脚だけのトレーニングだったり、体幹だけ、腕だけにならないようにしましょう。
例えば、上半身がムキムキでも下半身が全くだとバランスが悪いですよね。
また足が速くなることが目的でも、ダッシュだけでなく、ゆっくりと動くことも大切です。
●反復性の原則
どんなトレーニングでも繰り返し繰り返しすることです。
1回やっただけ、短い期間だけでは効果はでません。
特に身体の基本動作になると毎日の練習が必要です。
「継続は力なり」です。頑張っていきましょう!
●個別性の原則
年齢、性別、体力、筋力、持久力など自分に合わせたトレーニングをすることです。
他の人がこういったトレーニングをしているから自分もしようではなくて、自分に何が必要なのか考えて焦らずトレーニングをすることです。
体力だって、筋力だって、動きの質だって、他の人とは違いますよね。
自分の身体に合わせて、反復したり、負荷を増やしたり、身体の意識をしたりしていくことが大切です。
こんな感じがトレーニングの原理と原則です。
短期間で、すぐ効果が出て、身につくことなんてありませんね。
また、みんなやっているからという理由で同じことをする必要がないわけです。
自分の身体と対話をして指導者に相談しながらトレーニングを1つ1つ積み重ねるようにしていくことで自分自身のためになっていくのだと思います。
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